2023/12/29
屋根は、雨風や紫外線の影響を受けやすく、劣化に応じてリフォームなどの工事が必要です。 しかし、屋根の状態は素人には分かりづらく、「どのタイミングで行うべき?」「費用の相場はどのくらい?」と悩む方も多いかと思います。 そこで今回は、屋根工事に関する情報を知りたい方のために、屋根工事の相場や材料の違い、トラブルの対処法などについて解説します。 また、信頼できる業者を見つける方法も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
1. 屋根工事の種類と相場を徹底解説
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1-1. 葺き替え工事の選択ポイントと費用
葺き替え工事は、現在の屋根を撤去し、屋根全体を新しい材料で張り替えます。 新しい屋根材の費用に加えて、既存屋根の解体費用と足場の設置費用がかかるため、施工費用が高額で工期も長くなります。 以下の条件に当てはまる場合は、葺き替え工事を検討した方が良いでしょう。 ・今の屋根が瓦屋根であるため、カバー工法が適用できない ・この先、25年以上住む予定がある ・屋根の耐久性・耐風性に不安がある ・屋根材が広範囲に破損している ・雨漏りが発生している 延床面積が20坪の2階建ての建物の場合の費用相場は、約100~170万円ほどと言われています。 費用は、既存の屋根材と新しく張り替える屋根材の種類によって大きく異なります。 また、既存の屋根にアスベストが含まれている場合は、処分費用が高くなりますので、現在の屋根材を確認しておきましょう。1-2. カバー工法でのリフォームのメリットとデメリット
カバー工法とは、現在の屋根を剥さずに新しい屋根材を重ねて施工する方法です。 以下のようなメリット・デメリットがあります。 メリット: ・葺き替え工事よりも費用が抑えられ、工期が短い ・葺き替え工事と同等の性能が期待できる ・工事中に騒音が発生しにくい デメリット: ・二重の屋根になるため、重量が増加する ・雨漏りした場合、大規模な工事が必要となることがある ・瓦など一部の屋根材には適用できない 20坪の建物の場合、カバー工法の費用相場は約60~110万円程度です。 葺き替え工事とカバー工法では、工事後の性能がほぼ同等であるため、カバー工法が適用可能な場合は、費用や工期の面で優れていることから、この方法を選択するのが良いでしょう。1-3. 塗装工事の注意点と相場情報
屋根の塗装工事は、見た目を美しくするだけでなく、塗膜によって屋根を保護する効果があります。 この方法は工期が短く、屋根の耐久性を向上させるメリットがありますが、屋根材の寿命は改善されないことを留意しておきましょう。 屋根の種類や製造年によっては、元の耐久性が低い場合があり、そのような場合は塗装しても効果が限定的です。 もし塗装が難しい場合には、カバー工法か葺き替え工事が必要となります。 塗装工事の費用相場は、20坪の建物の場合、約15~40万円程度です。 使用する塗料によって価格が大きく異なり、一般的に耐久性に高い塗料ほど価格が上がります。1-4. 部分補修の適切なタイミングとコスト比較
リフォームの必要がなく、最小限の費用で直したい場合には部分補修を行います。 部分補修は以下のようなタイミングで行います。 ・台風や地震が発生した後の応急処置 ・屋根材に割れや欠けが生じている ・屋根材の一部がずれているまたは外れている ・屋根材にさびや傷が見られる ・棟板金の釘の緩みがある かかるコストは補修場所によって異なります。 ・ブルーシートなどの応急処置:2~8万円 ・屋根材の接着補修:2~6万円 ・屋根材の一部差し換え:5~20万円 ・棟板金の交換:4~15万円2. 屋根リフォームの費用要素と節約方法
屋根リフォームをする上で、知っておくべき費用要素と節約方法を紹介します。2-1. 足場設置にかかる費用と無料の可能性
屋根リフォームには足場の組み立てが不可欠です。 足場の費用については、業者に見積もりを依頼することで正確な金額を把握できますが、概算を計算することも可能です。 一般的な足場費用の相場は、1平方メートルあたり700円~1000円と言われています。 これに建物の外周と高さを掛け合わせることで、大まかな費用を見積もることができます。 例えば、20~30坪の2階建て住宅の場合、足場の価格は約15~25万円程度になります。 ただし、車のアクセスが難しい場合や、資材の搬入が手間取る場合など、建物の立地条件によっては、費用が変動することがあります。 急傾斜の屋根の場合、特殊な「屋根足場」が必要になることもあり、このような特殊な足場が必要な工事では追加費用が発生します。 また、足場代が無料と謳う一部の業者がいますが、これには警戒が必要です。 足場の設置には資材費や人件費など多くのコストが掛かるため、通常は無料提供が難しいからです。 無料提供を謳う業者は、他の費用を上乗せしている可能性が高いため、提案された見積もりを慎重に検討しましょう。2-2. 補助金や保険を活用した経済的なリフォーム
住んでいる地域や屋根の損傷状況によって、補助金や保険を利用できる場合があります。 市区町村などの各自治体は、住民に対してその地域に合わせた補助金や助成金制度を提供していることがあります。 補助金の利用は通常事前に申請手続きが必要で、補償が認められると工事費用の一部(約10~20%程度)が還元されます。 国も長期優良住宅化や耐震改修リフォームを含む工事などに対して補助金制度を提供しています。 地域の自治体や国土交通省のウェブサイトで詳細を確認しましょう。 さらに、屋根の損壊が台風や落雷、雪などの被害による場合、火災保険を利用して屋根の修理ができることがあります。 屋根の補修を検討している場合は、自身が加入している火災保険が活用可能かどうか確認してみてください。2-3. 複数業者の見積もり比較で最適な価格を見つける方法
屋根リフォームの見積もりを取る際には、複数の業者に相見積もりを依頼することがおすすめです。 頼れる業者を見つけるポイントは後で詳しく説明しますが、ここでは手順を簡単に紹介します。 1.複数の業者を探す:インターネットやチラシ、口コミなどから複数の業者を見つけます。 2.見積もりを依頼する:実際に見積もりを依頼する際は、多すぎず少なすぎず、3社程度が適切です。 3.現地調査をお願いする:依頼後、業者には現地調査に来てもらい、そこで施工に関する質問や疑問点をしっかり確認します。 4.見積書を比較する:現地調査後、各業者から提供される見積書を比較し、メリットの大きい業者を選んで工事を依頼します。 最適な価格を見つけるために、じっくり時間をかけて行うことが大事です。2-4. 外壁との同時リフォームで得られるメリット
屋根リフォームを検討する際には、外壁と同時にリフォームすることがおすすめです。 同時に行うことで得られるメリットは以下の3つです。 1.費用を抑えられる: 同時にリフォームを行うと、足場費用や人件費、打ち合わせ費用などを一括でまとめることができ、総合的な費用を大幅に削減できます。 2.工期を短くできる: 足場の設置や撤去にかかる時間を減らすことができるため、同時に行えば工期も短縮できます。 3.デザインを統一できる 一つの業者に外壁や屋根のリフォームをまとめて依頼すると、建物全体の色やデザインを統一することができ、全体のバランスが取れた仕上がりになります。 これらのメリットを得るためにも、外壁リフォームと合わせて計画しましょう。3. 屋根材の特徴と選び方
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